- 胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)とは
- このような方は胃カメラを受けましょう
- 当院の胃カメラの特徴
- 胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)でわかる病気
- 胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)の流れ
- 胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)の費用
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)とは
口または鼻から内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸の粘膜を観察します。さらに当院では、中咽頭・下咽頭の観察も併せて行っています。胃カメラ検査では、炎症、出血、ポリープ、腫瘍などの異常がないかを確認し、通常は5~10分で完了します。必要に応じて組織の一部を採取し、それに基づいて病理検査を行うこともできます。
当院では、鼻から挿入する胃カメラや鎮静剤を用いることで、患者様の快適な検査を提供しています。
※ただし、80歳以上の方や杖歩行の方は転倒のリスクがあるため、鎮静剤使用時には付き添いの方が必要です。
このような方は胃カメラを受けましょう
- 吐き気を感じる
- 胸焼けがある
- げっぷが頻繁に出る
- 喉がイガイガする
- 慢性胃炎を患っている
- バリウム検査で要精密検査と診断された
- 喉や胸に違和感を感じる
- タール便(黒っぽい便)が排便された
- ピロリ菌感染が指摘された
当院の胃カメラの特徴
消化器内視鏡専門医・指導医による苦痛の少ない胃カメラ
当院では、日本消化器内視鏡学会認定の消化器内視鏡専門医・指導医が胃カメラを担当し、患者様に対して丁寧かつ的確な検査を提供しています。特に苦痛を最小限に抑えるよう配慮しているため、苦手意識のある患者様も安心して検査を受けていただくことができます。患者様の全身状態を確認しながら安全に検査を進めてまいりますので、安心してご相談ください。
経口、経鼻どちらも選択可能です
当院では、口から挿入する経口内視鏡検査と鼻から挿入する経鼻内視鏡検査の両方に対応しています。経鼻内視鏡検査では、高画質な画像を得られる細径スコープを使用します。一方、経口内視鏡検査では、細径スコープに加え拡大機能付きのスコープも導入していますので、状況に応じて使い分けが可能です。ご自身で経口内視鏡検査または経鼻内視鏡検査を選択することができます。
鼻から挿入する経鼻内視鏡検査
経口内視鏡検査では、スコープが舌根に触れることで吐き気(嘔吐反射)が引き起こされます。一方、経鼻内視鏡検査ではスコープが舌根に触れずに検査が行えるため、鎮静剤無しで経口内視鏡検査を行う場合と比較して嘔吐反射が少なくなるため、嘔吐反射が強い方に適しています。また、経鼻内視鏡検査は鎮静剤を使用せずに行うため、検査後ただちに就業が可能で、検査当日の運転の制限もありません。
口から挿入する経口内視鏡検査
経口内視鏡検査では、一般的に経鼻内視鏡検査に比べて太いスコープを使用します。当院では、拡大観察機能がついたスコープを採用しており、病変を疑う所見を認めた際に精密検査が可能です。一方、経口内視鏡検査においても経鼻内視鏡検査と同様の細径スコープを使用する場合もあります。当院では、経口内視鏡検査とほぼ同等の高画質な画像を得られる細径スコープを使用しているため、鎮静剤が使用できない方でも比較的負担が少なく、初期の段階での病変発見が期待できます。
鎮静剤を用いて、苦痛を軽減した胃カメラ
経口で行う胃カメラは、スコープが舌根に当たることから嘔吐反射が起こりやすく、患者様の中には苦手意識を持つ方も多くいらっしゃいます。しかし、当院では患者様の苦痛や不安を最小限に軽減するため、鎮静剤を使用した無痛胃カメラを提供しています。患者様はウトウトとリラックスした状態で検査を受けることができます。
※ただし、80歳以上の方や杖歩行の方は転倒のリスクがあるため、鎮静剤使用時には付き添いの方が必要です。
検査終了後にお休みいただけるスペースを完備
当院では、胃カメラ終了後にはリカバリースペースをご利用いただけます。鎮静剤を使用した場合、横になったままリカバリースペースまで移動でき、鎮静剤の作用が抜けるまで安心してお休みいただけます。患者様が安全に帰宅できるよう、配慮を尽くしていますので、ご受診の際はお気軽にご相談ください。
富士フィルム社製ELUXEO 8000システムの最新鋭のシステムを導入
当院では胃カメラ検査に、富士フィルム社製ELUXEO 8000システムを使用しています。最新の次世代内視鏡システムである、LED光源搭載内視鏡システム「ELUXEO 8000 SYSTEM」を使用することで、より正確に炎症や微細な病変を発見することが可能です。
内視鏡システムの特徴
マルチライト技術(Multi-LightTechnology)
レーザーやLED複数の光源を高精度に制御し、画像処理と言うことで、目的に応じた観察画像を生成する技術です。
BLI(Blue Light Imaging)観察
短時間狭帯域光の照射により得られる高コントラストな信号に対して画像処理を行い、血管や表面構造など観察に適した画像を表示します。
LCI(Linked Color Imaging)観察
短時間狭帯域光と白色光の成分をバランス良く照射し、その後ソフトウェアにより色の拡張・縮小を行うことで、粘膜の微妙な色の違いを強調します。
大型ハイビジョンの液晶モニター
当院では、検査中に大型ハイビジョン液晶モニターを使用し、高解像度で消化管内部の粘膜を詳細に観察しています。この導入により、従来と比較してより詳細で精密な検査が可能となり、適切な診断が行えるようになりました。モニターは光の当たり具合や角度の変化にも影響を受けず、安定した高画質を提供します。検査後の説明時に実際の画像をご覧いただきます。
同日に胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)と大腸カメラ検査(下部消化管内視鏡検査)の施行が可能
当院では、1日で胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)と大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)の両方を受けられる体制が整っています。このため、1回の診療で両方の検査を受けることが可能です。患者様にとっては前日や当日の食事制限が1回で済み、スケジュールの負担を軽減できる利便性があります。ただし、同日に検査が可能かどうかは医師の診断に基づくものですので、ご希望の場合は事前にご相談いただくことをおすすめします。
土曜も胃カメラ・大腸カメラに対応
当院は患者様の多忙なスケジュールに配慮し、平日にお時間が取りづらい方でも土曜日に胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)・大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)の検査を受けていただけます。診療時間についての詳細やご予約に関しては、お気軽にご相談ください。患者様が安心して検査を受けられるよう、柔軟な対応を心がけています。
感染症防止のための洗浄と滅菌
当院では、処置具は使用ごとに厳格な洗浄プロセスを経て、オートクレーブを用いて徹底的に滅菌されます。使い捨て可能な製品はディスポーザブルを採用し、感染症予防に十分な注意を払っています。洗浄と滅菌のプロセスは、関連する学会のガイドラインに準拠しており、患者様の安全を最優先にしています。
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)でわかる病気
食道・咽頭の病気
- バレット食道がん
- 食道がん
- 咽頭がん
- 喉頭がん
- 逆流性食道炎
- 食道裂孔ヘルニア
- 好酸球性食道炎
- 食道異物
- 食道静脈瘤
- 食道カンジダ症
- 食道乳頭腫
など
胃の病気
- 胃がん
- 胃腺腫
- MALT(マルト)リンパ腫
- 胃アニサキス症
- 胃静脈瘤
- 萎縮性胃炎(ピロリ感染)
- 胃潰瘍
- 胃ポリープ
など
十二指腸の病気
- 十二指腸がん
- 十二指腸ポリープ
- 十二指腸潰瘍
など
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)の流れ
1ご予約
胃カメラを受けていただくにあたって、
- 検査に先立って事前に外来を受診いただく場合
- 胃カメラ当日に外来を受診いただく(事前診察なし)場合
症状があって相談がある方は、事前の外来受診(①のパターン)をお勧めします。また、当院では予約制を導入しており、1日に検査可能な数に限りがあります。ご予約は電話またはWEBから受け付けています。②のパターンを選択された方でWEBから予約される場合は、予約の前後に表示される【注意事項】をご一読いただくようお願いしています。
※80歳以上の方や杖歩行の方は転倒のリスクがあるため、鎮静剤使用時には付き添いの方が必要です。
2検査前日
検査前日の20時以降は食事禁止ですが、水分摂取には制限がありません。なお、胃・食道の手術を受けたことのある方(胃全摘を除く)は、食事を消化するのに時間がかかります。検査の際、食べ物が胃の中に残っていると食べ物が気管に入り窒息や肺炎になる危険があります。検査前々日から以下のように食事に注意してください。常用薬は通常通り服用してください。
胃・食道手術後の方の食事例
・検査前々日
例)お粥、素うどん、そうめん、食パン・ロールパン、豆腐料理、たまご料理、白身魚、味噌汁・スープ、ビスケット
・前日
夕食は夜の6時までにすませてください。
例)重湯、スープ(具なし)・味噌汁(豆腐のみ)、飲むゼリー、プリン、ヨーグルト
3検査当日の朝
午前検査の方
朝は絶食となりますが、水分摂取の制限はありません。常用薬は基本的に服用していただきますが、糖尿病薬やインスリンは検査当日朝の服用・使用は避けてください。
午後検査の方
当日8時迄に消化の良いものを摂取してください。
例:トースト、お粥、コンソメスープ・みそ汁(具なし)、ゼリー
※糖尿病薬やインスリン使用中の方は午前中の検査を予約してください。
水、スポーツドリンク、お茶は検査の直前まで脱水予防に十分摂取してください。
検査予約時間の15~30分前に来院してください。
4検査中
検査室では左向きの状態で検査を開始します。検査は約10分で終了し、鎮静剤を使用する場合は検査後ストレッチャーのままリカバリースペースに移動するため、安静に過ごすことが可能です。
※80歳以上の方や杖歩行の方は転倒のリスクがあるため、鎮静剤使用時には付き添いの方が必要です。
5検査後
安静時間明けに医師が検査結果を説明します。生検組織診断やピロリ菌感染検査を受けた場合は、結果が出るまで1-2週間ほどかかります。結果説明のために再来院いただき、疑問点があれば何でも質問してください。
胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)の費用
1割負担 | 3割負担 | |
初診(感染症採血含む) | 約700円 | 約2,000円 |
胃内視鏡(胃カメラ)検査のみ | 約2,000円 | 約6,000円 |
胃内視鏡検査+病理検査 | 約3,000円~4,000円 | 約10,000円 |
胃内視鏡検査+ピロリ菌検査 | 約2,500円 | 約7,500円 |
※初診料、採血代は別途必要となります。